1. 台風による外壁被害の実例
2. 台風シーズン前の外壁塗装がなぜ重要なのか
3. 緊急対策チェックリスト|施主ができること
4. 外壁塗装工事中に台風が来た場合の対処法
5. 台風通過後の点検ポイント
毎年8月から10月にかけて、茅ヶ崎を含む湘南エリアは台風の影響を受けやすい時期を迎えます。
近年では大型台風の発生が増え、これまで被害が少なかった地域でも深刻な住宅被害が報告されています。
「うちの外壁は大丈夫だろうか」「台風前に何か対策はできないだろうか」と心配されている方も多いのではないでしょうか。
実は、台風による住宅被害の多くは、事前の適切な対策で被害を最小限に抑えることができるのです。
台風による外壁被害の実例
台風は強風と大雨という二つの要素で住宅に深刻なダメージを与えます。
過去の実例を見ながら、どのような被害が発生するのか理解しておきましょう。
強風による外壁被害の実例
特に外壁は風圧や飛来物の直撃を受けやすく、様々な形で損傷が発生しています。
台風による強風被害では、以下のようなケースが多く報告されています。
飛来物による外壁の損傷が最も多い被害パターンです。
看板や瓦、樹木の枝などが強風で飛ばされ、外壁に激突することでサイディングに穴や亀裂が発生します。
また、風圧そのものによる被害も深刻です。
サイディングボードが風の力で浮き上がったり、固定金具から外れてしまうことがあります。
特に築年数が経過した住宅では、既存の固定力が低下しているため、このような被害を受けやすくなっています。
外壁塗装の剥がれも頻繁に見られる被害です。
強風により塗膜が下地から剥離し、広範囲にわたって塗装が損傷することがあります。
https://www.data.jma.go.jp/stats/data/bosai/report/index.html
大雨による浸水被害の実例
台風に伴う大雨は通常の雨とは桁違いの量と激しさです。
気象庁のデータによると、台風による大雨では1時間に100mmを超える降水量が観測されることもあります。
外壁の経年劣化が進んでいる場合は特に注意が必要です。
雨漏り被害で多いのが、外壁のひび割れからの浸水です。
普段の雨では問題にならない小さなひび割れでも、台風時の激しい雨では大量の水が建物内部に侵入することがあります。
コーキング部分の劣化による被害も深刻です。
サイディングの継ぎ目や窓周りのコーキングが劣化していると、そこから雨水が浸入し、断熱材や構造材に影響を与えることがあります。
窓サッシ周りからの漏水も頻繁に報告されています。
サッシと外壁の取り合い部分は特に雨水が浸入しやすく、台風の激しい雨により室内への漏水が発生することがあります。
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/6-1.html
複合的な被害の特徴
台風では強風と大雨が同時に発生するため、単独の被害よりも深刻な状況になることが多くあります。
強風で外壁にひび割れが発生し、そこから大雨が浸入して雨漏りに発展するケースが典型的です。
また、飛来物で外壁に穴が開き、そこから雨水が建物内部に侵入することもあります。
風圧でサッシが歪み、隙間から雨水が室内に浸入する被害も報告されています。
このような複合的な被害は、単独では小さな損傷でも、台風の激しい気象条件下では深刻な問題に発展することを示しています。
台風シーズン前の外壁塗装がなぜ重要なのか
外壁塗装は単に美観を保つためだけのメンテナンスではありません。
台風という自然災害から住宅を守る重要な防護壁としての役割を果たしています。
防水性能の向上
台風前に塗装を行うことで、激しい雨風に対する住宅の抵抗力を大幅に向上させることができます。
外壁塗装の防水機能は、塗膜が外壁材の細かな隙間を埋めることで発揮されます。
劣化した塗装では、この防水機能が低下し、わずかな雨でも外壁内部に水分が浸透してしまう可能性があります。
特に茅ヶ崎のような海に近い地域では、塩分による劣化も考慮する必要があります。
塩害に対応した塗料を選択することで、より長期間にわたって防水性能を維持できるでしょう。
ひび割れの補修
外壁塗装工事では、塗装前に既存のひび割れや劣化箇所を丁寧に補修します。
これらの下地処理は、台風による被害を防ぐ上で極めて重要な工程です。
小さなひび割れでも、台風の強風と大雨にさらされると一気に拡大し、深刻な雨漏りの原因となることがあります。
事前の補修により、このようなリスクを大幅に軽減できます。
補修方法は、ひび割れの大きさや深さによって異なります。
髪の毛程度の細いひび割れであれば塗装で補修できますが、構造的なひび割れの場合はより専門的な補修が必要になります。
塗膜の耐久性強化
現在の塗料技術は目覚ましい進歩を遂げており、従来以上に耐候性に優れた製品が数多く開発されています。
フッ素系やシリコン系の高性能塗料を使用することで、長期間にわたって外壁を保護する効果が期待できるでしょう。
塗料選択の際は、耐用年数だけでなく、地域の気候条件も考慮することが重要です。
湘南エリアでは海風による塩害や紫外線の影響が強いため、これらに対応した塗料を選択する必要があります。
緊急対策チェックリスト|施主ができること
台風接近時に施主の方ができる外壁関連の対策をまとめました。
安全を最優先に、できる範囲での対策を心がけてください。
外壁の目視点検
台風が接近する前に、まずは外壁の状態を目視で確認しましょう。
以下のような症状がないか、建物の周囲を一周してチェックしてみてください。
塗装の剥がれや色あせは、防水機能の低下を示すサインです。
特に南面や西面など、日当たりの強い箇所では劣化が進みやすくなっています。
ひび割れや欠けも重要なチェックポイントです。
小さなものでも台風時には被害が拡大する可能性があるため、位置や大きさを記録しておくことをお勧めします。
コーキングの劣化や隙間も見落としがちな箇所です。
サイディングの継ぎ目や窓周りのコーキングに亀裂や剥がれがないか確認してください。
地上から目視できる範囲での確認にとどめ、安全第一で行いましょう。
外壁周辺の清掃と整理
外壁に近い場所にある植木鉢やガーデニング用品、自転車などは、台風の強風で飛ばされて外壁を傷つける可能性があります。
これらの物品は事前に室内や安全な場所に移動させておきましょう。
雨樋の清掃も忘れがちですが重要な対策の一つです。
落ち葉やゴミが詰まっていると、台風時の大雨で排水が間に合わず、外壁に水が回ってしまうことがあります。
エアコンの室外機周辺も要注意箇所です。
周囲に飛ばされやすい物がないか確認し、必要に応じて固定や移動を行ってください。
応急補修用品の準備
台風通過後に小さな被害が見つかった場合の応急処置用品を準備しておくことも大切です。
以下のような用品があると安心でしょう。
防水テープは、小さなひび割れや隙間の一時的な補修に使用できます。
ブルーシートは、大きな損傷箇所の雨水侵入を防ぐために有効です。
コーキング材は、窓周りやサイディングの継ぎ目の補修に使用できます。
簡易的な補修用パテも、小さな欠けや穴の応急処置に役立ちます。
ただし、これらはあくまで一時的な応急処置用です。
本格的な補修は必ず専門業者に依頼してください。
外壁塗装工事中に台風が来た場合の対処法
外壁塗装工事中に台風が接近することもあり得ます。
このような場合、業者がどのような対策を取るのか、また施主として何に注意すべきかを理解しておきましょう。
工事の中断と安全対策
台風が接近した場合、安全確保のため外壁塗装工事は必ず中断されます。
湿度85%以上の環境では塗料が適切に乾燥しないため、品質面からも工事を続けることはできません。
責任ある業者であれば、台風の接近を事前に予測し、塗料の乾燥時間を考慮して作業スケジュールを調整します。
中途半端な状態で台風を迎えることがないよう、計画的に工程を管理してくれるでしょう。
また、塗装工事には工事を行う際の環境に対しての決まりがあります。
気温5℃以下や湿度85%以上の場合は、塗装工事を行うことができません。
足場の台風対策
外壁塗装工事で設置される足場は、台風対策において特に注意が必要な設備です。
足場に張られた飛散防止シートは台風の強風を受けやすく、適切な対策を取らないと倒壊の危険があります。
信頼できる業者は以下のような対策を実施します。
飛散防止シートの取り外しまたは固定強化を行います。
風の強さによっては、シート自体を一時的に撤去することもあります。
足場の壁当て(固定具)の増設・強化も重要な対策です。
通常時よりも多くの固定具を使用し、足場の安定性を高めます。
これらの対策により、台風による足場の被害リスクを最小限に抑えることができます。
塗装品質の確保
台風の影響で工期が延長されても、塗装の品質に妥協があってはなりません。
適切な業者であれば、台風通過後に塗装面の状態を再確認し、必要に応じて補修や塗り直しを行います。
施主としては、工期の延長に理解を示しつつ、最終的な仕上がり品質について業者としっかり確認することが大切です。
台風による工期延長で追加料金が発生することは基本的にありませんが、契約前に明確にしておくと安心でしょう。
塗装工事の品質確保のため、台風通過後は以下の点を確認してください。
塗装面に雨水による流れ跡がないか、塗膜に異常がないかなど、細部まで点検してもらいましょう。
台風通過後の点検ポイント
台風が過ぎ去った後は、外壁の状態を詳しく確認することが重要です。
早期発見・早期対応により、被害の拡大を防ぐことができます。
台風直後の緊急チェック
台風が通過したら、まず安全を確認した上で外壁の状態をチェックしましょう。
以下のような被害がないか確認してください。
飛来物による外壁の損傷(穴、ひび割れ、凹み)は最も確認しやすい被害です。
特に風上側の外壁を重点的にチェックしてください。
塗装の剥がれや浮きも重要なチェックポイントです。
特に風が当たりやすい南面・西面では、広範囲にわたって塗装が損傷することがあります。
新たなひび割れの発生や既存のひび割れの拡大がないかも確認が必要です。
台風前と比較して、ひび割れの状況に変化がないかチェックしてください。
コーキング部分の損傷や脱落は見落としがちな被害です。
サイディングの継ぎ目や窓周りのコーキングに異常がないか確認しましょう。
雨樋の歪みや破損、サイディングボードの浮きや脱落なども重要なチェック項目です。
高所の確認は危険ですので、地上から目視できる範囲で行ってください。
明らかな被害が見つかった場合は、写真を撮影して記録に残すことが大切です。
専門業者による詳細点検
台風通過後は、できるだけ早い段階で専門業者による点検を受けることをお勧めします。
外壁塗装業者であれば、足場を使用した高所の点検も安全に実施できます。
業者による詳細点検では、高所の確認なども安全に実施でき、見落としがちな損傷も発見できます。
小さな被害でも放置すると拡大する可能性があるため、早期の対応が重要でしょう。
特に構造的な問題がないか、雨漏りのリスクがないかなど、専門的な視点からの判断が必要になります。
点検結果に基づいて、適切な補修計画を立てることができます。
https://www.egmkt.co.jp/column/consumer/742/
補修の優先順位と費用目安
台風後の点検で複数の損傷が見つかった場合は、補修の優先順位を適切に判断することが重要です。
最優先すべきは雨漏りに直結する可能性がある損傷です。
ひび割れやコーキング部分の損傷は、次の雨で雨漏りを引き起こすリスクがあります。
次に優先すべきは、被害が拡大する可能性がある箇所です。
塗装の剥がれや浮きは、時間の経過とともに範囲が広がる傾向があります。
補修費用の目安として、以下のような金額が考えられます。
部分的なコーキング補修は1~3万円程度で済むことが多いでしょう。
小範囲の塗装補修では5~15万円程度の費用が必要になります。
サイディング部分交換の場合は10~30万円程度を見込んでおく必要があります。
全面的な外壁屋根塗装となると100~200万円程度の費用がかかります。
専門業者と相談しながら、予算と緊急度を考慮した補修計画を立てることをお勧めします。
台風は毎年のように茅ヶ崎を訪れる自然現象です。
完全に被害を防ぐことは困難ですが、適切な事前対策と迅速な事後対応により、住宅への影響を最小限に抑えることは十分可能です。
外壁塗装は住宅を台風から守る重要な防護手段の一つです。
定期的なメンテナンスと専門業者との連携により、安心して台風シーズンを迎えられる住環境を整えていきましょう。
何かご不明な点やご相談がございましたら、お気軽に専門業者にお問い合わせください。
地域に根ざした業者であれば、茅ヶ崎の気候特性を理解した適切なアドバイスを提供してくれるはずです。
茅ヶ崎での台風対策や外壁の点検・補修についてご心配な点があれば、外壁塗装専門店のハーモニーホームまでお気軽にどうぞ。