外壁塗装をお考えの際、「ご近所に迷惑をかけてしまうのではないか」と心配になる方も多いのではないでしょうか。
確かに外壁塗装工事では、足場の設置音や車両の出入りなど、どうしても近隣の方々にご迷惑をおかけしてしまう場面があります。
しかし、きちんとした塗装業者であれば、近隣への配慮を最優先に考え、様々な対策を講じて工事を進めます。
また、住宅のメンテナンスはどのお宅でも必要になるものですから、お互い様という気持ちで工事にご協力いただけることも多いものです。
工事中の騒音と対策
外壁塗装で最も気になるのが騒音の問題です。
どのような音がいつ発生するのか、そしてどのような配慮を行うのかをご説明します。
足場設置・解体時の音
足場の設置・解体作業では、金属パイプを組み立てる際に「カンカン」という金属音が響きます。
この音は70～90デシベル程度になることもあり、一般的な住宅地の騒音レベル（45～60デシベル）を大きく上回ります。
ただし、この作業は1日で完了し、実際の作業時間は5時間前後となります。
事前に近隣の方々に具体的な日程をお知らせし、ご理解をいただくよう努めています。
足場解体の日程については、お客様と足場業者の都合を考慮して決定いたします。
高圧洗浄時の音と対策
高圧洗浄作業では、機械の駆動音と水圧による音が発生します。
作業時間は4～7時間程度で、こちらも1日で完了する作業です。
水しぶきが近隣に飛散しないよう、風向きや水圧を調整しながら慎重に作業を進めます。
必要に応じて追加の養生を行い、近隣への影響を最小限に抑えます。
塗装作業中の音
足場設置と高圧洗浄が終われば、その後の塗装作業では大きな騒音はほとんど発生しません。
塗料缶の移動などで多少の音は出てしまいますが、日常生活に支障をきたすレベルではありません。
その他の工事について
外壁塗装以外にも、屋根工事や改装リフォームなどを同時に行う場合があります。
これらの工事では塗装作業よりも大きな音が発生することがあります。
そのような場合も、事前に近隣の方々に工事内容と期間をお知らせし、ご理解とご協力をお願いしています。
塗料の臭いについて
塗装工事中の臭いについても、実際の状況をご説明いたします。
水性塗料の場合
最近主流の水性塗料では、臭いはほとんど発生しません。
塗装直後は多少の臭いがありますが、乾燥すれば臭いは消えます。
乾燥時間は季節によって変わりますが、塗装直後の数時間程度ご辛抱いただければと思います。
溶剤系塗料の場合
耐候性重視で溶剤系塗料を使用する場合でも、隣家まで臭いが届くことはほとんどありません。
現在の塗料は品質が向上しており、昔ほど強い臭いは発生しないようになっています。
小さなお子様やご高齢の方、ペットへの影響についても、通常の使用であれば心配はありません。
工事車両の管理と配慮
車両による近隣への影響と、その対策についてご説明します。
最も注意が必要な足場トラック
近隣への影響が最も大きいのは、足場設置・解体時の大型トラックです。
この車両は道幅を取るため、事前に近隣の方々にご連絡し、ご協力をお願いしています。
日常の塗装車両
通常の塗装作業で使用する車両については、お客様と相談の上で駐車場所を決定し、近隣の迷惑にならないよう配慮しています。
お客様の敷地内に駐車スペースがある場合はそちらを利用し、敷地内に駐車できない場合は道路状況を考慮して適切な場所に駐車いたします。
作業時間への配慮
作業時間については、近隣への配慮と効率的な施工のバランスを考えて設定しています。
基本的な作業時間は午前8時から午後5時までとしていますが、季節によって終了時間が早まったり、少し遅くまで作業を行ったりする場合もあります。
これは日照時間や気温などの施工条件を考慮してのことです。
近隣挨拶の実際
近隣の方々への挨拶方法についてご説明します。
挨拶の方法
基本的には挨拶文を作成し、近隣のお宅のポストに投函する形でご挨拶をしています。
直接お会いしての挨拶は行わない場合が多いですが、近隣のお宅については一応インターホンを押してご挨拶することもあります。
挨拶文には工事の概要、期間、作業時間、連絡先などを記載し、何かご不明な点があればいつでもお声がけいただけるようにしています。
お互い様の精神
住宅のメンテナンスは、どのお宅でも必ず必要になるものです。
外壁塗装、屋根工事、設備の交換など、築年数が経てば何らかの工事が必要になります。
今回はこちらでご迷惑をおかけしますが、近隣の方々も将来的には同様の工事をされることでしょう。
そういった「お互い様」の気持ちで、工事にご協力いただけることが多く、地域全体で住環境を維持していく意識を共有できればと思っています。
緊急時の対応
万が一のトラブルに備えた体制についてもご説明します。
工事期間中に何か問題が発生した場合に備えて、現場責任者の連絡先を近隣の方々にお伝えしています。
会社の代表電話番号も併せてお知らせし、迅速な対応を心がけています。
もし塗料の飛散や洗浄水の影響で近隣の方々にご迷惑をおかけしてしまった場合は、速やかに現状を確認し、適切な清掃や修復を行います。
工事完了後のフォロー
工事が完了した後の対応についてもご説明します。
足場の解体が完了し、すべての工事が終了した際には、近隣の方々に完了のご報告をいたします。
工事期間中のご協力に対する感謝の気持ちをお伝えし、今後とも良好な関係を維持できるよう努めています。
業者選びのポイント
近隣への適切な配慮を期待できる業者を選ぶためのポイントをご紹介します。
見積もりの際に、近隣配慮についてどのような対応をしているかを確認しましょう。
具体的な挨拶方法や配慮事項について詳しく説明できる業者であれば、実際の配慮も期待できます。
まとめ
外壁塗装工事では、確かに近隣の方々にご迷惑をおかけする場面があります。
しかし、実際の影響は限定的で、適切な配慮を行えば大きなトラブルになることは少ないものです。
足場の設置や高圧洗浄など、大きな音が出る作業は1日で完了し、その後の塗装作業ではほとんど騒音は発生しません。
臭いについても、現在の塗料では近隣まで届くことはほとんどありません。
住宅のメンテナンスはお互い様という気持ちで、地域全体で協力し合えることが理想です。
適切な配慮とコミュニケーションを心がける業者を選んで、安心して外壁塗装を進めていただければと思います。
工事についてご不明な点や心配事がございましたら、遠慮なく業者にご相談ください。
丁寧な説明と適切な配慮で、皆様に安心していただける工事を心がけています。