外壁塗装を考え始めて色々調べていると「失敗した」という話もちらほら聞こえてきませんか。
100万円くらいの費用がかかりますし、塗り替えてから「やっぱり違う色にしておけば良かった」と思っても、次の塗り替えまで10年以上は待つことになります。
長年この仕事をしていると、後悔されるお客様には共通したパターンがあるなと感じています。
多くの場合、適切な説明を受けられなかったり、十分な情報提供をしてもらえなかったことが原因です。
事前にこれらのポイントを知っておけば、同じような失敗は避けられるはずです。
1. 業者から色選びのサポートを受けられない
色選びで後悔されるケースは本当に多いです。
特に「汚れが目立つようになった」という相談をよく受けます。
小さい色見本だけで決めさせられる
カタログの小さな色見本だけで「この色にしますか?」と決めさせる業者もいます。
でも実際に外壁全体に塗ると、思っていたのと全然違って見えるんです。
色には「面積効果」というものがあって、小さい面積と大きい面積では見え方が変わります。
A4サイズくらいの大きめの板に塗ったサンプルを作ってくれる業者を選んだほうがいいですね。
色見本を一度だけしか見せてもらえない
晴れた日の昼間にサンプルを見ただけで決めると、曇りの日や夕方に見ると印象がガラッと変わることがあります。
朝、昼、夕方、それから晴れや曇りの日にも確認させてくれる業者が理想的です。
外壁は365日いろんな光の下で見られるものですから、一つの条件だけで判断するのは危険です。
色選びで気をつけたいポイント
・大きめの色見本を作ってもらう
・同じような色の家を街で見つけて参考にする
・汚れが目立ちにくい色についてもアドバイスをもらう
2. 価格の根拠を説明してもらえない
何社か見積もりを取ると、金額にけっこう差が出ることがあります。
安いところに頼みたくなる気持ちは分かりますが、あまりに安すぎるところは要注意です。
安い見積もりの理由を説明してくれない
相場より安い見積もりには、必ず理由があります。
会社の規模や経営方針によって、適正価格でサービスを提供している場合も多くあります。
大切なのは「なぜ安いのか」をきちんと説明してもらうことです。
見積もりが安い場合は、その理由を遠慮なく質問してみてください。
納得できる説明をしてくれる業者なら安心です。
見積もりの中身を説明してくれない
きちんとした業者なら、見積もりの内容を詳しく説明してくれます。
「外壁塗装一式 ○○万円」みたいに大雑把に書いてある見積もりをそのまま渡してくる業者は、ちょっと心配ですね。
業者選びで見ておきたいポイント
・2〜3社から見積もりを取って比べてみる
・何にいくらかかるのか内訳を説明してもらう
・現地をきちんと見て、写真付きで状況を説明してくれる
3. 見積もり内容の説明が不十分
見積もりや契約書の内容について、業者から十分な説明を受けられないと、後でトラブルになることがあります。
工事範囲をハッキリ説明してもらえない
「外壁と一緒に屋根もやっておけば良かった」「雨樋の塗装も含まれていると思っていた」
こんな後悔をよく聞きます。
どこからどこまでが工事に含まれているのか、追加でお金がかかる可能性はないのか、業者にしっかり説明してもらいましょう。
追加工事の可能性について説明がない
実際に工事を始めてみると、外壁の裏側が予想以上に傷んでいて補修が必要になったり、思わぬ不具合が見つかったりすることもあります。
これは仕方がない部分もありますが、なぜ必要なのかきちんと説明してもらって、納得してから判断することが大切です。
契約で確認しておきたいこと
・追加費用が発生する条件を聞いておく
・保証の内容や期間を書面で確認
・分からないことは遠慮なく質問する
4. 近隣への配慮について説明がない
外壁塗装の工事中は、どうしても近所にご迷惑をかけてしまいます。
足場を組む音、高圧洗浄の音、塗料のにおいなど、避けられない部分があります。
近隣挨拶について説明してくれない
基本的に近隣への挨拶は業者がやってくれます。
でも、どんな風に挨拶してくれるのか、いつ頃挨拶に回ってくれるのかは確認しておいた方がいいですね。
工事の内容や期間、何時から何時まで作業するのかをきちんと説明してもらえると、近所の方も安心してくれます。
工事中の配慮について説明がない
・朝早すぎる時間や夕方遅い時間の作業は避ける
・洗浄水や塗料が飛ばないようにしっかり養生する
・工事車両の駐車場所
・作業員の方のマナー
近隣トラブルを避けるために
・業者が近所に挨拶してくれるか確認
・工事の詳細を事前に業者と打ち合わせ
・近所への配慮について業者の考えを聞いておく
・何かあったときの連絡先を決めておく
5. 完成後のメンテナンス説明がない
外壁塗装は塗って終わりではありません。
「見た目重視で塗料を選んだけど、思ったより長持ちしなかった」という話もよく聞きます。
環境に合った塗料を提案してもらえない
色やツヤ感も大切ですが、お住まいの環境に合った塗料を提案してもらうことも重要です。
海に近いところなら塩害に強い塗料、車通りの多いところなら汚れにくい塗料といった具合に。
こうした提案をしてくれない業者だと、後で後悔することになります。
塗料の耐候性について説明がない
外壁塗装は一度やると10年以上はそのままです。
安い塗料で済ませた結果、5〜6年で色褪せが目立ってきたという話もあります。
最初の費用だけでなく、どのくらい持つかも考えて塗料を選べるよう、業者にしっかり説明してもらいましょう。
長く満足するために
・住んでいる環境に合った塗料を提案してもらう
・耐候性と値段のバランスを説明してもらう
・何かあったときの保証内容を確認
・次の塗り替え時期の目安を聞いておく
まとめ|成功の鍵は業者からの適切な説明
外壁塗装で後悔される方に共通するのは、業者からの説明不足です。
色選び、価格の根拠、契約内容、近隣への配慮、そして長期的な視点での塗料選び。
塗装のことを知らないのは当然のことです。
だからこそ、業者がきちんと説明してくれることが何より大切になります。
特に業者選びでは、価格だけでなく「きちんと説明してくれるか」「丁寧に対応してくれるか」を重視してください。
分からないことがあれば、遠慮なく質問してみてください。
親身になって相談に乗ってくれる業者なら、きっと満足のいく外壁塗装になるはずです。