シャッターボックスの塗装で家の美観を守る方法

シャッターボックス

外壁塗装の見積書を見ていると「シャッターボックス塗装」という項目に目が留まることがあるかもしれません。
外壁の塗装なら必要性は理解できても、シャッターボックスまで塗る必要があるのか疑問に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は、シャッターボックスの塗装を見過ごしてしまうと、せっかく外壁をきれいにしても見た目のバランスが崩れたり、長期的には高額な交換費用が発生する可能性もあります。
この記事では、シャッターボックス塗装の必要性から費用、色選びまで、現場の経験をもとにお伝えしていきます。

シャッターボックスとは何か

シャッターボックスは、窓の上部に設置された箱型の部材で、雨戸やシャッターを巻き上げて収納する役割を持っています。
普段は意識することが少ない部分ですが、家の外観を構成する重要な要素の一つです。

多くのシャッターボックスはスチール製で作られており、雨風や紫外線に常にさらされています。
そのため、外壁と同様に経年劣化が避けられない部材といえます。

ちなみに、シャッター本体とシャッターボックスは別物です。
シャッター本体は開閉の摩擦により塗装が剥がれやすく、塗膜が厚くなると動作に支障が出るため基本的には塗装しないことが多いようです。

シャッターボックスに塗装が必要な理由

サビによる劣化を防ぐため

スチール製のシャッターボックスは、塗装による保護がないと錆びが発生してしまいます。
一度サビが発生すると、時間の経過とともに内部へと進行し、最終的には穴が開くこともあります。

穴が開いてしまった場合、塗装では修復できず、シャッターボックス本体の交換が必要になります。
交換費用は1箇所あたり3万円から6万円程度かかることもあり、予想以上の出費となってしまうケースもあるようです。

家全体の美観を保つため

外壁をきれいに塗装しても、シャッターボックスだけが色あせていたりサビが出ていたりすると、部分的に古びた印象を与えてしまいます。
特に白系や明るい色の外壁の場合、シャッターボックスの劣化が目立ちやすくなります。

家全体の美観を統一するという意味でも、外壁塗装と同時にシャッターボックスを塗装することで、バランスの取れた仕上がりが期待できます。

💡 専門家からのアドバイス
築10年以上経過している住宅では、シャッターボックスの塗装による保護を検討する時期といえます。特に海に近い茅ヶ崎市のような地域では、塩害の影響でサビが進行しやすい傾向があるため、定期的な点検をおすすめします。

塗装を検討すべき劣化のサイン

色あせ

シャッターボックスの表面の色が薄くなってきた状態です。
この段階では緊急性は高くありませんが、紫外線による劣化が始まっているサインといえます。

チョーキング現象

シャッターボックスの表面を指でこすると、白い粉が付着する現象です。
これは塗膜が紫外線で分解されて起こる現象で、塗膜の防水性が低下している証拠となります。

チョーキングが発生している段階では、まだ素地までダメージは及んでいないことが多いですが、このまま放置すると水分が内部に浸入し、サビの原因になる可能性があります。

塗膜の剥がれ

塗装が剥がれて、下地が見えてきている状態です。
この段階になると、すでに素地が露出しており、サビが発生しやすい状況といえます。

剥がれが小さな範囲でも、そこから水分が侵入してサビが広がることがあるため、早めの対処が望ましい状態です。

サビの発生

赤褐色の斑点やざらついた部分が見られる場合、すでにサビが発生しています。
表面だけのサビであれば塗装で対処できますが、進行して穴が開いてしまうと交換が必要になります。

⚠️ 重要な注意点
サビが進行して穴が開いてしまった場合、塗装では対応できなくなります。チョーキングや塗膜の剥がれが見られたら、早めに専門業者に相談することで、交換という高額な費用を避けられる可能性が高まります。

シャッターボックス塗装の費用相場

外壁塗装と同時に行う場合

シャッターボックスの塗装を外壁塗装と同時に行う場合、1箇所あたり2,000円から3,000円程度が一般的な相場となっています。
4箇所あるお宅であれば、8,000円から12,000円程度の追加費用となります。

外壁塗装と同時に行うメリットは、足場代が二重にかからないことです。
すでに外壁塗装用の足場が組まれているため、シャッターボックスの塗装も効率的に行えます。

シャッターボックス単独で塗装する場合

シャッターボックスのみを単独で塗装する場合、足場の設置費用や人件費が別途必要になることがあります。
足場代だけでも数万円から、場合によっては数十万円かかることもあり、費用対効果を考えると外壁塗装と同時施工が推奨されます。

シャッターボックスの色選びのポイント

窓サッシに合わせるのが基本

シャッターボックスの色選びは、窓サッシに合わせるのが基本です。
窓サッシはアルミ製が多く塗装できないため、サッシと同じ色でシャッターボックスを塗装することで、統一感のある仕上がりになります。

白いサッシなら白系、ブラウンのサッシならブラウン系といった具合に、サッシの色調に合わせることで、窓周りに一体感が生まれます。

なぜサッシに合わせるのか

窓サッシはアルミ製のため塗装ができません。
そのため、サッシと異なる色でシャッターボックスを塗装してしまうと、シャッターボックスだけが浮いて見え、統一感が失われてしまいます。

白いサッシに茶色のシャッターボックス、あるいはその逆といった組み合わせは、意図的なデザインでない限り違和感を生じやすいものです。
サッシの色に合わせることで、窓周りが一体的に見え、建物全体の調和が保たれます。

シャッターボックスの塗装工程

洗浄と下地処理

まず高圧洗浄でシャッターボックスの表面の汚れを落とします。
その後、ケレンと呼ばれる作業で、サビや古い塗膜を除去していきます。

この下地処理の丁寧さが、塗装の耐久性を大きく左右します。
サビや古い塗膜が残っていると、新しい塗料がしっかり密着せず、早期に剥がれる原因となってしまいます。

下塗り(錆止め塗装)

下地処理が終わったら、錆止め効果のある下塗り塗料を塗布します。
この工程が、シャッターボックスをサビから守る重要な役割を果たします。

錆止め塗料は紫外線や雨風には弱いという特性があるため、この上にさらに中塗り・上塗りを重ねることで弱点を補っていきます。

中塗り・上塗り

 

下塗りが乾燥したら、中塗りと上塗りを行います。
中塗りで塗膜を強化し、上塗りで美観を整えるという役割分担です。

この3回塗りの工程を確実に行うことで、長期間にわたって保護効果が持続する塗装が完成します。
天候や乾燥時間にもよりますが、おおよそ1日から2日で完了することが多いようです。

🔍 施工のポイント
シャッターボックスの塗装は外壁塗装と並行して行えるため、外壁工事全体の工期に大きな影響を与えることは少ないです。ただし、各工程の乾燥時間をしっかり確保することが、長持ちする塗装には欠かせません。

DIYと業者依頼の判断基準

DIYで塗装する際のリスク

シャッターボックスは窓の上部に位置するため、1階の窓であっても高所作業となります。
脚立を使用しての作業は足場が不安定で、転落の危険性があります。

また、塗装の品質面でも、ケレン作業の不足や塗料の塗りムラなどが発生しやすく、せっかく時間をかけても期待した耐久性が得られないこともあるようです。

業者に依頼するメリット

専門業者に依頼すれば、安全に配慮した作業環境で、適切な下地処理から仕上げまで一貫して行ってもらえます。
特に外壁塗装と同時に依頼することで、足場代を節約しながら、家全体を統一感のある美しい状態に仕上げることができます。

塗装の品質も、職人の経験と技術によって均一で美しい仕上がりが期待できます。

DIYを検討できるケース

1階の手の届く範囲にあるシャッターボックスで、安全に作業できる環境が整っている場合は、DIYも一つの選択肢かもしれません。
その場合も、錆止め塗料の選定や、ケレン作業を丁寧に行うことが重要です。

ただし、2階以上の高所や、車庫の大きなシャッターボックスの場合は、安全面を考えて業者への依頼をおすすめします。

シャッターボックスは普段あまり意識しない部材ですが、家全体の外観や耐久性に影響する大切な部分です。
外壁塗装を検討する際には、シャッターボックスの状態もあわせて確認し、必要に応じてメンテナンスを行うことで、長く美しい状態を保てるのではないでしょうか。

劣化のサインが見られたら、早めに専門業者に相談することで、より経済的で効果的なメンテナンスが可能になります。

外壁と一緒にシャッターボックスもしっかりメンテナンスしておくことで、家全体の寿命を延ばすことにつながるかもしれません。
茅ヶ崎での外壁塗装とシャッターボックスのメンテナンスは、ハーモニーホームにご相談ください。

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