外壁カバー工法とは何か、素材について|茅ヶ崎の環境に合う素材選び

外壁カバー工法

外壁のリフォームを考えていて、カバー工法という選択肢が気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
塗装だけでは物足りないけれど、全面張り替えは費用が心配。
そんな時に候補に上がるのがカバー工法です。

ただ、カバー工法で使われる素材にもいくつか種類があって、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。
特に茅ヶ崎のような海が近い環境では、素材選びが後々の満足度に大きく関わってくることがあります。

今回は、カバー工法でよく使われる樹脂サイディングと金属サイディングについて、それぞれの特徴をお伝えしながら、茅ヶ崎という地域でどう考えたらいいかをご紹介していきます。

外壁カバー工法とは

外壁カバー工法は、今ある外壁の上から新しい外壁材を重ねる工事方法です。
既存の外壁を剥がさずに施工できるため、工期が短く、廃材処分の費用も抑えられるのが特徴といえるでしょう。

カバー工法のメリット

カバー工法には、いくつかのメリットがあります。

既存の外壁を撤去する必要がないため、張り替えと比べると工事費用を抑えることができます。
また、外壁が二重になることで、断熱性や防音性が向上する効果も期待できるかもしれません。
工期も比較的短く済むことが多いので、住みながらの工事でも負担が少なくなる傾向があります。

カバー工法の注意点

一方で、カバー工法にも気をつけたい点があります。

既存の外壁を残すため、その下地の状態を確認しづらいという面があります。
もし下地が劣化していた場合、カバー工法では対応できないこともあるでしょう。
また、外壁が二重になることで建物の重量が増すため、軽量な素材を選ぶ必要が出てきます。

事前に専門業者にしっかり調査してもらうことが大切になりそうです。

樹脂サイディングの特徴

樹脂サイディングは、塩化ビニル樹脂を主原料とした外壁材です。
北米では50年以上前から普及していて、アメリカやカナダではシェア率が約50%にもなるそうです。

樹脂サイディングのメリット

樹脂サイディングには、いくつかの魅力的な特徴があります。

まず、外壁材本体が錆びないという点が挙げられます。
樹脂製のため、外壁材そのものは塩害や雨による腐食の影響を受けません。
ただし、ビスや水切りなど一部の付属部材には金属を使用することがあります。

また、素材自体に顔料が練り込まれているため、色褪せしにくく、再塗装の頻度を抑えられる可能性があります。
シーリング材を使わない施工方法もあり、シーリングの劣化によるメンテナンスが不要になるケースもあるようです。

軽量で建物への負担が少ないため、カバー工法に適した素材といえるでしょう。
既存の外壁との間に空気層ができることで、断熱効果が期待できる場合もあります。
凍害にも強いため、寒冷地でも採用されることが多いそうです。

専門家からのアドバイス
樹脂サイディングは外壁材本体が塩害に非常に強い素材です。海が近い地域では、長期的なメンテナンスコストを考えると有力な選択肢になるかもしれません。ただし、施工できる業者が限られているため、事前に対応可能な業者を探しておくことをおすすめします。

樹脂サイディングのデメリット

樹脂サイディングにも、考慮しておきたい点があります。

日本での普及率はまだ1%程度と低く、施工できる業者が限られているという現状があります。
そのため、業者探しに時間がかかったり、施工費用が高めになったりすることがあるかもしれません。

デザインのバリエーションが、窯業系サイディングなどと比べると少ない傾向にあります。
単色デザインが中心で、複雑な意匠を求める方には物足りなく感じられる可能性もあるでしょう。

また、柔らかい素材のため、強い衝撃には弱いという面もあります。

金属サイディングの特徴

金属サイディングは、ガルバリウム鋼板やアルミニウムなどの金属板と断熱材を組み合わせた外壁材です。
カバー工法では最も一般的に使用される素材の一つといえるでしょう。

ガルバリウム鋼板とは、鉄の板に亜鉛とアルミニウムの合金でメッキ加工を施したものです。
表面のメッキ層が錆びにくい性質を持っていますが、中身は鉄でできています。
そのため、傷がついてメッキ層が剥がれると、内部の鉄が露出して錆びることがあります。

金属サイディングのメリット

金属サイディングにも、いくつかのメリットがあります。

非常に軽量で、窯業系サイディングの約4分の1から5分の1の重量といわれています。
カバー工法で施工しても建物への負担が少なく、耐震性を保ちやすい素材です。

断熱性能が高く、既存の外壁との間に空気層ができることで、さらに断熱効果が期待できる場合もあります。
水を吸収しないため、凍害の心配がほとんどないという特徴もあるでしょう。

目地が目立ちにくい施工方法もあり、シーリングのメンテナンス頻度を抑えられるケースがあります。
デザイン面では、シンプルでモダンな雰囲気を好む方に適しているかもしれません。

金属サイディングのデメリット

一方で、金属サイディングには注意しておきたい点もいくつかあります。

最も大きな懸念は、傷がつくと錆びるという点です。
ガルバリウム鋼板は「錆びない」と説明されることもありますが、正確には表面のメッキ層が錆びにくいだけで、中身は鉄です。
傷がついてメッキ層が剥がれ、内部の鉄が露出すると、そこから錆が発生してしまいます。

特に海沿いの地域では、塩害の影響を受けやすく、定期的な洗浄や早めのメンテナンスが必要になる傾向があるようです。
車の排気ガスや、もらい錆(他の金属製品からの錆の付着)にも注意が必要でしょう。

また、傷がつきやすいという特性もあります。
強風で飛んできた小石や、作業中の不注意などで傷がつくと、その部分から劣化が進行する可能性があります。

傷の修復も、表面のコーティングの関係で高度な技術が必要になることがあるそうです。

デザインのバリエーションが、窯業系サイディングと比べると限られているという面もあるかもしれません。
金属特有の質感を好まない方もいらっしゃるでしょう。

注意したいポイント
金属サイディングは海沿いの地域では錆びのリスクが高まります。茅ヶ崎のような潮風が当たる環境では、年に一度程度の定期的な洗浄や、通常よりも早いタイミングでの塗装メンテナンスが必要になる可能性があります。

茅ヶ崎の環境で考える素材選び

茅ヶ崎は海が近く、潮風の影響を受けやすい環境といえます。
一般的に、海岸から5km圏内では塩害のリスクが高まるとされていますが、風向きによってはさらに離れた場所でも影響を受けることがあるようです。

塩害が外壁に与える影響

潮風に含まれる塩分が外壁に付着すると、金属部分の腐食やサビを促進させてしまいます。
塗装が劣化していたり、傷がついていたりすると、そこから劣化が進行しやすくなるでしょう。

海沿いの地域では、通常の環境と比べて塗装の耐用年数が2~3年ほど短くなる傾向があるといわれています。
放置すると、外壁だけでなく雨樋や鉄部、さらには建物内部にまで影響が及ぶ可能性もあるかもしれません。

茅ヶ崎で樹脂サイディングが向いている理由

茅ヶ崎のような海が近い環境では、樹脂サイディングにいくつかの利点があると考えられます。

外壁材本体が樹脂製のため、塩害による錆びの影響を受けにくいという点が大きな魅力でしょう。
潮風に長期間さらされても、外壁材そのものが腐食する心配は少ないといえます。
金属部材を使用する箇所(ビスや水切りなど)は別途対策が必要ですが、外壁全体としては塩害に強い構造になっています。

再塗装の頻度を抑えられる可能性があるため、長期的なメンテナンスコストを考えると有利になるケースもあるかもしれません。
シーリング材を使わない施工方法もあり、シーリングの劣化による雨漏りのリスクを減らせる場合もあるようです。

茅ヶ崎で金属サイディングを選ぶ場合の配慮点

金属サイディングを選ぶ場合、茅ヶ崎の環境を考えると、いくつか注意しておきたい点があります。

ガルバリウム鋼板の表面メッキ層は錆びにくい性質がありますが、塩害地域では通常よりもメンテナンスの頻度を高める必要があるかもしれません。
傷がつくとメッキが剥がれ、内部の鉄が錆びてしまうため、傷の予防と早期発見が重要になります。
年に一度程度の定期的な水洗いや、築8~10年での塗装メンテナンスが推奨されることが多いようです。

傷がつくとそこから錆びが発生しやすくなるため、外壁の近くに金属製品を置かないなどの配慮も必要でしょう。
台風の後などは、外壁に付着した塩分を水で洗い流すことが大切になってくるかもしれません。

塩害に強い塗料(フッ素系や無機系)を使用することで、耐久性を高めることも検討できます。

茅ヶ崎特有の環境を考えると
茅ヶ崎では海からの距離だけでなく、風向きも塩害の影響に関係してきます。台風時や強風時に潮の匂いがする場合は、塩分が飛んできているサインといえます。ご自宅の立地条件を踏まえて、塩害対策を重視した素材選びをすることが、長く快適に住み続けるポイントになるでしょう。

どちらを選ぶか判断するポイント

樹脂サイディングと金属サイディング、どちらにも特徴があり、一概にどちらが優れているとは言い切れません。
ご自宅の状況や、何を優先したいかによって、適した選択肢は変わってくるでしょう。

樹脂サイディングが向いているケース

以下のような場合は、樹脂サイディングを検討してみる価値があるかもしれません。

海との距離が近く、潮風の影響を強く受ける立地の場合
長期的なメンテナンスの手間や費用を抑えたい場合
外壁材本体の錆びを心配せずに安心して暮らしたい場合
シンプルなデザインでも問題ない場合

ただし、施工できる業者が限られているため、事前に対応可能な業者を探しておくことが大切になります。

金属サイディングが向いているケース

以下のような場合は、金属サイディングが選択肢になるでしょう。

定期的なメンテナンスをしっかり行える場合
モダンでシャープな外観を好む場合
施工業者の選択肢を広く持ちたい場合
初期費用を抑えつつ断熱性を高めたい場合

ただし、茅ヶ崎のような環境では、通常よりもこまめなメンテナンスを心がける必要があるでしょう。

専門業者への相談が重要

素材選びで迷った時は、複数の専門業者に相談してみることをおすすめします。

ご自宅の立地条件、既存の外壁の状態、予算、ライフスタイルなどを総合的に考慮して、最適な提案をしてもらえるでしょう。
実際の施工事例を見せてもらったり、メンテナンス計画について詳しく聞いたりすることも大切です。

見積もりを取る際は、工事費用だけでなく、将来的なメンテナンス費用も含めて比較検討することが、後悔しない選択につながるかもしれません。

まとめ
外壁カバー工法で使用する素材は、樹脂サイディングと金属サイディングにそれぞれ特徴があります。茅ヶ崎のような海が近い環境では、塩害への対策が重要なポイントになってきます。樹脂サイディングは外壁材本体が錆びる心配がなく、長期的なメンテナンスコストを抑えられる可能性がある一方、金属サイディングは軽量で断熱性に優れていますが、傷がつくと内部の鉄が錆びるため、定期的なメンテナンスが必要になる傾向があります。どちらを選ぶにしても、ご自宅の環境や優先したいポイントを整理して、信頼できる業者に相談することが大切です。

外壁のリフォームは、長く住み続けるための大切な投資といえます。
素材選びに迷った時は、実際にお住まいの環境を見てもらいながら、専門家の意見を聞いてみることをおすすめします。

茅ヶ崎の環境に合った外壁選びで、快適な住まいを実現していきましょう。
茅ヶ崎での外壁カバー工法は、ハーモニーホームにお任せください。

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