雨樋の交換工事とは?費用相場・工事の流れ・業者選びのポイント

軒樋 破損

雨の日にふと見上げると、雨樋から水があふれていたり、継ぎ目から水が垂れていたり…そんな経験はありませんか。
普段はあまり意識しない雨樋ですが、実は住宅を守る大切な役割を担っています。

この記事では、雨樋の交換工事を検討している方に向けて、費用相場や工事の流れ、素材の選び方、業者選びのポイントまで詳しく解説します。
茅ヶ崎のような沿岸部では潮風による劣化が進みやすい傾向もありますので、お住まいの環境に合った判断材料としてお役立てください。

雨樋の役割と交換が必要になる理由

雨樋は、屋根に降った雨水を集めて地面や排水設備へと導くための設備です。
軒先に沿って設置される「軒樋(のきどい)」と、地面に向かって縦方向に設置される「竪樋(たてどい)」で構成されています。

住宅にとって雨樋が重要な理由

雨樋がなければ、屋根から落ちる雨水が外壁を直接伝って流れ落ちることになります。
すると外壁の汚れや劣化が早まり、建物の基礎部分にも悪影響を及ぼす可能性があります。
また、雨水が勢いよく地面に落ちることで土がはね返り、外壁を汚したり、雨音が大きくなって近隣への配慮が必要になることもあります。

雨樋が壊れる主な原因

雨樋の破損や劣化には、いくつかの原因が考えられます。
経年劣化として、紫外線や温度変化によって樹脂製の雨樋が硬化し、ひび割れや変形が起こります。
落ち葉やゴミの詰まりによって水の流れが悪くなり、重みで雨樋が歪んだり、水圧で破損することもあります。
台風や積雪などの自然災害では、飛来物による破損や雪の重みによる変形が起こりやすくなります。

💡 専門家からのアドバイス
茅ヶ崎など沿岸部にお住まいの場合は、潮風に含まれる塩分が金具や雨樋本体の劣化を早めることがあります。内陸部と比べて5年ほど早くメンテナンスを検討されるケースも珍しくありません。

交換時期を見極める5つのサイン

雨樋の耐用年数は、素材にもよりますが一般的に20〜30年程度といわれています。
ただし、年数だけで判断するのではなく、実際の状態を見て交換時期を判断することが大切です。

こんな症状があれば交換を検討しましょう

ひび割れや破損が見られる場合は、そこから雨水が漏れ出すため、早めの対応が必要です。
雨樋全体が歪んで傾斜が変わっている場合は、水が正常に流れず、オーバーフローの原因になります。
継ぎ目が外れて隙間ができている場合は、接着剤での応急処置も可能ですが、根本的な解決にはなりません。
金具がサビて外れかけている場合は、雨樋自体の落下リスクがあるため注意が必要です。
色あせや変色が著しい場合は、紫外線による劣化が進んでいるサインです。

📌 ポイント
雨の日に外から雨樋を観察してみてください。水があふれていたり、継ぎ目から水が漏れていたりすれば、何らかの不具合が起きている可能性があります。普段から意識して確認しておくと、大きな被害になる前に気づくことができます。

雨樋の素材と形状の種類

雨樋を交換する際は、素材と形状の選択が重要になります。
それぞれの特徴を理解して、お住まいの環境に合ったものを選びましょう。

主な素材の特徴

住宅用の雨樋には、主に樹脂製と金属製があります。
一般的に多く使われているのは樹脂製で、価格や耐久性に応じていくつかの種類があります。

硬質塩化ビニル(塩ビ)は、最も普及している素材です。
軽量で施工しやすく、価格も手頃なため、多くの住宅で採用されています。
種類やカラーバリエーションも豊富で、ホームセンターでも入手できます。
一方で、紫外線による劣化が起こりやすく、経年で硬くなりひび割れしやすいという面もあります。

耐候性向上タイプの樹脂製は、塩ビの表面に紫外線対策の加工を施した素材です。
見た目は塩ビとほぼ同じですが、色あせや劣化が起こりにくく、より長持ちする傾向があります。
価格は塩ビより高めですが、耐久性を考えるとコストパフォーマンスに優れています。

金属製(ステンレス・アルミなど)は、樹脂製より耐久性が高い素材です。
サビにくく長寿命ですが、価格は高めになります。

は、社寺仏閣などでよく見られる高級素材です。
経年変化で緑青色に変わる風合いが特徴ですが、近年は酸性雨の影響で穴が開くケースも報告されています。

🏠 当社で使用している雨樋
ハーモニーホームでは、軒樋にセキスイ「Σ(シグマ)90」、竪樋にセキスイ「堅軒丸60」を標準採用しています。どちらも硬質塩化ビニル製で、Σ90は排水量が多くゲリラ豪雨にも対応しやすい角型タイプです。お客様のご希望に応じて他の製品もお選びいただけますので、お気軽にご相談ください。

形状の種類

半円型(丸型)は、昔から親しまれている定番の形状です。
シンプルで価格も抑えられるため、和風・洋風どちらの住宅にも馴染みます。

角型は、半円型よりも多くの水を流せる形状です。
近年のゲリラ豪雨対策として選ばれることが増えており、スッキリとした見た目も特徴です。

雨樋交換工事の費用相場

雨樋交換工事の費用は、工事の範囲や使用する素材、足場の有無によって大きく変わります。
おおよその目安として把握しておくと、見積もりを確認する際の参考になります。

部分交換の場合

一部の破損や劣化であれば、その箇所だけを交換することも可能です。
部分交換の場合、1箇所あたり3万〜10万円程度が目安となります。
足場を設置しなくても対応できるケースでは、費用を抑えられることがあります。

全体交換の場合

雨樋全体を交換する場合は、20万〜50万円程度が一般的な相場です。
2階建て住宅で足場が必要な場合は、足場設置費用として15万〜20万円程度が追加でかかります。

📌 当社の雨樋交換費用について
記事内でご紹介している費用相場は、当社標準採用のセキスイ「Σ90」「堅軒丸60」を使用した場合の目安です。他の製品をご希望の場合も対応可能ですので、お見積りの際にお伝えください。
💡 費用を抑えるコツ
外壁塗装や屋根工事を予定している場合は、雨樋交換を同時に行うことをおすすめします。足場を共有できるため、別々に工事するよりも足場代を節約できます。当社でも外壁塗装の際に雨樋の状態を確認し、必要に応じて交換のご提案をさせていただいています。

工事の流れと日数の目安

雨樋交換工事がどのように進むのか、一般的な流れをご紹介します。

工事の基本的な流れ

まず現地調査で雨樋の状態を確認し、必要な工事内容と使用する部材を決定します。
見積もりの内容に納得いただけたら、工事日程を調整して着工となります。

工事当日は、まず足場を設置します(必要な場合)。
次に既存の雨樋と金具を撤去し、金具を外した箇所には防水処理を施します。
新しい金具を取り付け、水勾配を調整しながら新しい雨樋を設置します。
最後に水を流して正常に排水されるか確認し、足場を解体して完了です。

工事にかかる日数

部分的な補修や交換であれば、半日〜1日程度で完了することが多いです。
全体交換の場合は、足場の設置・解体を含めて3〜5日程度が目安となります。
天候や建物の状況によって前後することもありますので、事前に業者へ確認しておくと安心です。

業者選びで失敗しないポイント

雨樋工事を依頼する際は、どのような業者を選ぶかによって仕上がりや費用に差が出ることがあります。

業者選びのチェックポイント

見積書の内容が明確かどうかは重要なポイントです。
「工事一式」とだけ記載されている見積書は、後から追加費用を請求される可能性があるため注意が必要です。
項目ごとに単価と数量が明記されている見積書であれば、内容を確認しやすくなります。

施工実績を公開している業者であれば、どのような工事を行っているか事前に確認できます。

🏠 茅ヶ崎エリアの方へ
当社ハーモニーホームでは、外壁塗装と合わせて雨樋の点検・交換も承っております。沿岸部ならではの環境に合わせた素材選びについてもご相談いただけます。

まとめ

雨樋は住宅を雨水から守る大切な設備です。
ひび割れや歪み、水漏れなどの症状が見られたら、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。
費用を抑えたい場合は、外壁塗装や屋根工事と同時に行うことで足場代を節約できます。
素材選びでは、お住まいの環境や予算に合わせて、塩ビ、合成樹脂、ガルバリウム鋼板などから検討してみてください。
まずは業者に状況を見てもらうことから始めてみてはいかがでしょうか。

茅ヶ崎での雨樋交換工事は、ハーモニーホームにお気軽にご相談ください。

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